ＳＯＭＰＯアセットマネジメント

数ヶ月が経ち、ようやく周囲の空気にも慣れてきた頃、社内インフラや運用モデルに触れる機会が増えてきました。それまで“使うだけ”だったツールの構造を理解することで、運用の裏側が見えてきた気がして、世界が広がったように感じました。現在は社債インフラの開発にも携わっていますが、当時の学びが土台になっています。想像以上に緻密で、複雑なロジックに支えられている債券の世界には、今も圧倒されっぱなしです。

業務外では、証券会社のセミナーや企業のIR説明会に足を運ぶことを習慣にしていました。そうした場で出会った方々や聞いた話が、日々の仕事に生きているのを感じます。秋頃からはアナリスト業務にも本格的に関わるようになり、数字を見るだけでなく、企業の背景や業界の動向、政策や規制まで幅広く目を向けるようになりました。知れば知るほど奥深く、視野が広がるのがこの仕事の面白さだと感じています。

担当ファンドを持つようになってからは、仕事の責任の重さをより強く感じるようになりました。構造を理解し、必要なトレードを判断し、自分の決断で運用が動くという経験は、プレッシャーもありますが、成長実感にもつながっています。月次報告書の作成では、数字だけでなく言葉の使い方にも神経を使います。誤解のないよう、正しく、丁寧に。運用者としてだけでなく、社会人としての姿勢も問われていると感じます。

入社からわずか2か月余りで、新たに設定する年金口座の担当に。正直「本当に自分にできるのか」と驚きと不安でいっぱいでした。外国籍投信を組み入れる年金口座で、信託銀行とのスケジュール調整や為替口座の開設、必要書類の確認などタスクも多く、進捗の管理にとても苦労しました。それでも、周囲に相談しながら一つひとつ対応し、年金口座が無事に設定されたときは、胸をなでおろしました。自分の関わった年金口座が実際に動き出した瞬間は、言葉にならない喜びがあり、「やってよかった」と素直に思いました。

初めての投資一任報酬請求が、まさかの一年で最も年金口座数が多い繁忙月。加えて、間違えればすぐに事務ミスとなる繊細な業務だったため、想像以上に神経を使いました。大量のファイルを扱う中で、正確さとスピードの両立が求められる日々。チーム内にもややピリッとした空気が流れましたが、声を掛け合い、互いにフォローしながら無事に乗り越えることができました。月末には「SAM Café」と呼ばれる社内懇親会があり、レストランを貸し切っての立食形式。普段あまり関わりのない他部署の方とも話すことができ、緊張がほぐれる時間になりました。

担当年金口座の投資一任契約終了に伴い、解約業務を初めて経験しました。保有資産の売却スケジュールの調整や報酬計算といったタスクの一つひとつが重要で、特に報酬額の計算は、システムが使えない中で手作業となり、非常に慎重さを要しました。万が一誤請求が発生すれば信頼にも関わるため、営業担当やチームメンバーと何度もミーティングを重ね、細かな部分まで確認を尽くしました。無事に解約を迎えられた時の安堵感と達成感は今でも忘れられません。この経験をきっかけに作業をリスト化し、事務フローの見直しにもつなげることができました。

入社半年を迎える前に、中途で入社された社員のOJTを担当することになりました。自分もまだ学ぶことが多い中で、「本当に教えられるのか？」という不安が正直ありましたが、教える立場になることで、自分自身の理解の浅い部分にも気づかされる貴重な機会となりました。前職ではOJT担当者に全責任が集中する体制で負担も大きかったのですが、今のチームでは「全員で育てる」という雰囲気があり、周囲の先輩たちが自然とフォローしてくれる安心感がありました。こうしたチーム文化があるからこそ、思い切って挑戦することができたと思っています。